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戸籍受付あるある日記 - その4 - KOSEKIガイド - 戸籍窓口受付支援システム - Apollo ICT

戸籍受付あるある日記!
元スーパーダメダメ公務員

その4元ダメダメ公務員が住民の逆鱗に触れたワケ

「元スーパーダメダメ公務員」で、現在は「アポロアイシーティー株式会社」というソフトウェア開発の社長をしている岩永美香です。

戸籍係の初日の出来事があまりに衝撃的だったので、「こんなのがあったら便利だったろう」と、ふと頭に浮かんだシステムの開発に取り組んだ道筋の話です。

私は平成26年3月までの30年間、市役所職員でした。

そして、前回のブログ(元ダメダメ公務員の勇気を出し過ぎた結末)で、これから自分がお世話になる市民課の皆さんを敵に回してしまう行動をしてしまい、その3か月後に市民課戸籍係への異動辞令があったというお話をさせて頂きました。

今回は、辞令が出て着任までの、これまた残念な話・・・です。

平成19年4月1日付で「市民課戸籍係長」を拝命いたしました。異動の内示(水戸市役所では辞令の下りる5日くらい前に内示がありました。)が出た時点では、「戸籍」の事は全く分かりませんでした。

かなり不安になり、市民課への異動前の職場である国保年金課の仕事が山積みであったにもかかわらず、異動内示の出た日は定時で帰り、本屋で戸籍の本を探しました。

ところが戸籍は専門的すぎて、一般の本屋さんには置いていませんでした。

それなら「仕方ない、なるようになる」と次の日からは国保年金課の仕事の追い込みをすることにしました。

「この内示が無くなったらいいな。」という思いが、悪く頭をかすめていました。国保年金課には10年もいましたので、係長にして頂くなら国保の方が良かったと素直に思いました。

4月1日付とはいえ、後任者への引継ぎなどもあり、3日で異動業務は終わらせて、遅くても4月4日には本格的に着任するようにという業務命令が出ていました。

本来はせっかちな性格なのですが、その時は4日の朝になっても異動をする気がせずに、とうとう市民課から「そろそろ来てもらわないと、こっちも仕事がたまって大変なんです!早く着任してください。」と、内線電話で呼び出されました。

ちょっとホッとしました。自分の居場所が呼んでくれていると。

前回のブログの出来事で市民課に行ったら村八分にされるかも・・・という恐怖もあったので、どうやら必要とされているようだと。

冷静に考えれば、いなければ困るのは当たり前なのですが。

多分、役所の仕事がよく分からない方でも、住民課の仕事だけはお分かりになる方が多いと思います。出生・死亡・婚姻・離婚のお届けや引越しの手続き・住民票・戸籍謄本などを取る役所窓口の最前線ですからね。

電話も頂いて、少しテンションが上がり「いざ、戸籍係へ!」と、どうにか奮起して着任しました。

そして、衝撃的な出来事となった戸籍係の初日。

あの時の何も言い返せない、「サンドバック」状態の気持ちはあまりに痛かったので、忘れられません。

役所の窓口に立ってしまったら

「今日、着任したから分からない」

これは理由にならないんですよね。あたりまえですね。プロですから。

そんなことは分かっているのに、言ってしまったんですよ、スーパーダメダメ公務員ですから。本当にそんなこと言っちゃダメですよ、ダメ!!

「調べるから少し待てというなら待つけど、今日、初めて異動して来たから分からないって、そんな理由が通ると思ってるのか!!」

その通りだなぁと思いました。

この方は、その日の数日前にも市民課の窓口に相談に来られていて、その相談を受けていた職員さんが人事異動でいなくなってしまい、自分の話を分かる人がいないという事が、そもそも話がこじれた理由だったようです。

窓口で「話が分かる人がいないので少々お待ちください」

とか言われて、対応で出てきたのが、係長とはいえ私のような、「来たばかりで分かりません」と言っているど素人じゃ逆鱗にも触れますよね。

まさか、後々、こんな剣幕で来られるような事になろうとは想定していなかったので、普通に戸籍を作り、普通に処理をし、特別な引継ぎはしなかったという事らしいです。

「内容をよく理解している職員が人事異動でいなくなり、現在の戸籍担当者の中に回答できる人がいない」

こんな事があっていいのだろうか!と思いました。

今日から自分が責任者となった「戸籍係」でそういうことが起こっている。

ショックと言うか、どこにもぶつけられない怒り。

数か月前、市民課長に「国保にスペースをください。」と直談判に行ってしまった制裁がこれ?!

その時の激痛が、「KOSEKIガイド」誕生の起爆剤になっています。

それでどうなったかといえば、この住民の方には、その時にいた戸籍係総出でできる限りの事情を聞き取り、後日、説明に伺うという形にして、その場は許していただきました。

 

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